雨樹一期のトイカメラの教科書 第1回 「トイラボとの出会い」
今回よりフィルムとトイカメラのコラムを書かせて頂くこととなりました、雨樹一期です。僕はフィルムのトイカメラをメインとした写真家活動をしているので、フィルム文化を守りたい気持ちも、トイカメラを広めたい気持ちもあります。でもそんな堅くて重たいコラムではなく、トイカメラらしい緩さのあるコラムにしたいです。連載を見てくれた方がカメラライフを楽しめるように、そして僕自身も楽しく書いていけたらと思っています。
昔から文章を書くことは好きだったので、いくらでも書いていける気がしているのですが、初回ということもあり、せっかくなのでトイラボさんに初めて現像をお願いした時の話を書きたいと思います。僕にとっては大きな出会いでした。
それは昨年、2010年の4月。桜を撮ったフィルムでした。
(NATURA)
それまで僕は現像所に勤めていて、自分のフィルムの現像も自分でしていました。でもそこを3月で辞めたとこで、どこかいい現像所はないか探していたんです。出来るだけ安くて、現像のみで、さらにクロスプロセスの現像してくれるところを。
そこでネット徘徊していたらオープンしたての現像所を見つけたのですが、それがトイラボさんでした。トイカメラマンとして活動している僕ですから、『トイラボ』というネーミングからもここしかないなと思いました。
他の店舗にもいくつかお願いしたのですが、トイラボさんが一番安くて早かったです。しかもスキャンまでしてくれて、そのデータをネットからダウンロード出来る部分が何よりも自分に合っていました。
それまでは自分で現像したフィルムを、自宅でスキャンしていました。しかしガタがきている家のパソコンでスキャンすると、もうそれ以外の作業が出来なくなるほどパソコンが重たくなっていたので、非常に嬉しいサービスだったんです(笑)。
写真って、プリントして身近の方に見せるのも好きですが、ネットを通してもっと多くの人に、共通の趣味を持っている人にも見てもらいたいもの。そんな願いをシンプルに叶えてくれるサービスだなって思います。
僕がトイラボさんのスキャンの中でも最もお気に入りなのが、PROVIA400Xのクロスプロセスです。派手過ぎず、まるで記憶の世界に迷い込んだような発色がたまりません。ちなみに、はじめの2枚はNATURAと同じ場所から撮影しています。雰囲気、空気感がガラッと変わりますよね。クロスプロセスの魔法です。
トイラボというだけあって、いろんなトイカメラに対応してくれるとこも嬉しいです。昨年ロモグラフィーから発売されたスプロケットロケット。とりあえず購入したものの、パーフォレーションまで撮影出来る特殊なカメラなわけで。これスキャンってどーかなー、どーかなーと思っていたら、僕ん家にカメラが届いた同じ日に、トイラボHPに「スプロケットロケットのスキャニングにも対応しました」とアップされました。
もちろんパノラマカメラのホライズンにも対応してくれます。家のスキャナーでは1枚ずつしかスキャン出来なかったので、個人的にとても助かっています。
そんなこんなで、いろんなトイカメラを使う僕にとっては至れり尽くせりです。いや、僕だけじゃないはず。トイカメラって種類が多いから一台だけじゃ我慢出来ないですからね。一台目買っちゃうともう気持ちは止めらんない。浮気心発揮しまくって、次々と購入してしまうものです。トイラボさんはそんな気持ちに全部答えてくれます。ありがたやー、です。お陰さまでさらにどんどんカメラを購入しちゃいますが(笑)。
次回からは、フィルムやトイカメラについて、もっと深~く、マニアックな部分まで書いていこうと思っています。お楽しみに!・・・して頂けたら嬉しいです。
最後にとっても私事なのですが、名古屋にて開講しているトイカメラ教室でグループ展を開催します。期間は11/20から1/22まで。また、12/12~12/25まで大阪で観覧車写真による個展を開催します。
いずれも詳細はブログトイカメラ日和にて。 http://amaki15.blog90.fc2.com/
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