雨樹一期のトイカメラの教科書 第32回 「変わり種フィルムのご紹介」


こんにちは、雨樹です。9月に入ってから随分と涼しくなりましたね。前回書いたコラムはエアコンガンガンに効いた部屋で書いていましたが、今は窓からの心地良い風の中で書いています。日中は暑い日もありますが、すっかり秋ですね。短い夏だったなぁ。そうやって、あっという間に年末が来るんでしょうね。
さて、今回は変わり種フィルムのご紹介。ほんとは先日ロモグラフィーで発売された「CINE200 Tungsten Film」を書く予定だったのですが(書きかけていたのですが)、売り切れ状態で、再販されるか分かんないので、別の変わり種「Revolog」のフィルムをご紹介します。発売されたのは2年以上前だと思いますが、ロモグラフィーでも販売されるようになりましたね。僕は台湾かどこかのネットショップで購入しました。
「Revolog」はこれまでになかった超マニアックなネガフィルムです。スクラッチ、稲妻、レーザー、カラフルなど、特殊なエフェクトがあります。それが全部で9種類あって、どれも効果は違います。正直、別にこんなエフェクトいらないってのもありましたので(笑)、僕のオススメを2つほどご紹介。
ちなみにこのフィルムはウイーン生まれ。写真学校に通う若者の卒業制作が原型になったようです。さすがの発想ですよね。日本じゃまずないです。その発想がないのではなくって、それを実際に実現・販売することがなさそうです。


□「Revolog Kolor 36exp」
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あらかじめ彩色されたフィルムです。緑や青や赤など、さまざまな色に写真が浸食されます。露出不足でその効果も顕著になるようです。ロモグラフィーでも二年ほど前に、彩色されたフィルム「X-Pro SUNSET STRIP100」が売られていましたが、それよりもしっかりと色が付いてきますね。

価格は一本1,000円ほど。ネガフィルムではかなり割高ですね。

□ LOMO LC-Aで撮影
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露出を変えながら撮影していきましたが、変わりはさほどありませんでした。色はランダムで現れます。フィルムによって個体差がありそうですが、全体的に見ると赤が強くて多いですね。光漏れっぽい感じで、カッコイイです。緑や黄色系の色は出にくいのかもしれません。最後の青紫は何を撮ったか覚えてません。こちらの意図したものが消えてしまうくらい、どっしりと色がのっていますね。

□ SPROCKER ROCKETで撮影
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こちらの発色は青がやや多めでした。やはりフィルムによって個体差がありそうです。
彩色はフィルム全体にされているので、パーフォレーション部分も自然ですね。先ほど書いたロモグラフィーの「X-Pro SUNSET STRIP100」は撮影部分だけの彩色だったので、パーフォレーション部分と色味が変わりました。

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□ 「Revolog Tesla1 12exp」
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Teslaとは電気という意味。このフィルムで撮ると、写真の中にブルーやホワイトの稲妻が出現します。なかなかインパクト大の写真は撮れますが、驚くなかれ、35mmフィルムなのになんと12枚撮りで1,000円くらいします。「ブローニやないのに、高過ぎるやろ!」と突っ込みたくなりますよね。空を撮ったらフィルム終わっちゃいました。以下、LC-Aで撮影。
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稲光の入り方はかなりランダムです。暗い部分には濃くしっかりと入りますね。説明ではブルーやホワイトの稲妻と書いてありますが、黄色の稲光でした。

使い方によっては面白いかもしれません。ただコストパフォーマンスを考えると、「Revolog Kolor」の方がいいでしょうか。エフェクトが全く別ものなので何とも言えませんが、個人的には稲光は気に入っています。爽やかな風景や花との相性は悪いですが、夜景や雨の日、廃墟や観覧車と組み合わせてみると格好いいかもしれませんね。

 


おまけ。

「アドックスのカラーインプローション(Adox Color Implosion)」です。変更された演出色によるネガフィルムとのことです。Revologほどの変化はありませんが、ざらっとしていて、少しノスタルジーな感じに。感度によって色味が変わるらしいのですが。んー、そこまで明確な差は出ませんでした。

説明では、感度400で撮ると色は崩壊してペール色に。感度200で撮ると赤は強くなり、他はグリーンに。感度100で撮ると70年代の夏のような色に。と記載があります。価格は680円なので一般的かな。
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いろんな感度で撮ってみたんですが、ほぼ青とグリーンの混ざったような色味に。個人的にはこれにイエローが乗ってきてくれたら嬉しいんですけどね。
こうやって新しくフィルムが発売されることは、フィルム愛好家からするとすごく嬉しい事だし、制作会社を応援したいのですが、なんやかんやで僕は普通〜に鮮やかなフィルムや、逆に落ち着いた発色をするフィルムが一番好きです。絶対そっちの方が需要がありそうなんですけどね。
それに期待しつつ、今回はこういう変わり種フィルムもあるよってことで、興味を持って頂ければ幸いです。


さて。私事です。11/29-11/30に大阪で開催されるボダイジュエキスポ3に今年も参加致します。
今回のボダイジュエキスポは企業とのコラボ。アーティストはコラボで参加するということが条件。僕はいつもお世話になっている、五感演出・ソーシャルアート団体「SORA Synesthetic Design Studio」とコラボ致します。これまでも展示の企画などでも携わって頂けましたが、がっつりとコラボとなると初。まだまだ展示プランも考え中でDMも出来ていませんが、これまでにない世界を見せられるんじゃないかと、僕も楽しみにしています。
以下詳細です。

ホテルの各客室に、50組の様々なアーティストが入り、2日間に渡りそれぞれが個展を開催します。出場者は全てプロの方々となります。 全アーティストは、開催当日に各お部屋内で在廊。作品のご購入や、お仕事依頼も可能です。

■ 開催日時 :  2014年11月29日(土)10時~19時 /  2014年11月30日(日)10時~20時
■開催場所: NEW OSAKA HOTEL心斎橋
■一般入場料:¥1000 ※中学生以下無料(※学生証持参)

BODAIJU EXPO 3
http://expo.bodaiju-cafe.com/


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雨樹 一期(あまき いちご)
1977年生まれ。大阪出身のプロ・トイカメラマン。観覧車写真家。トイカメラならではの色彩と、淡く鮮明な表現を自在に操り、写真を通してどこか懐かしくポエティックな視覚世界を表現する写真作家。東京ドーム『SPA LaQua』にて環境映像作品「心の観覧車」の上映。WEBや雑誌にてトイカメラコラムの連載。携帯のきせかえツール、スマートフォンのきせかえカレンダーへのコンテンツ提供。電子書籍の出版。東京、大阪、パリで写真展の開催。トイカメラ講師など、幅広い活動を展開中。書籍に「しあわせの観覧車」「一期一会」など。

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