【知られざるカメラ】 第4回:リコー MF-1
今回の知られざるカメラはリコーのMF-1です。このカメラは、リコーGRシリーズの
GR-1VやGR-21の販売時期と重なり、あまり目立たない存在ですが、写りの良さ
は勿論のこと、3万円台半ばの標準価格とは思えない程、多彩な機能を搭載した
カメラです。
MF-1は、外観はプラスチックでグリップも裏蓋もぶ厚く、当時の単焦点コンパクト
カメラの中でもオシャレさや高級感はあまりありません。ただ、この価格帯にして
は珍しく、絞り優先AEがあり(但しF5.6、F11、F22の3段階)、ピント合わせもオート
だけでなく、マニュアルフォーカス(4段階のゾーンフォーカス)での撮影も可能です。
他にもオートブラケットや多重露出も出来、一見チープなカメラボディで
ありながら凝った撮影を可能にする、チグハグな感じが面白いです。
MF-1の魅力を更にご紹介しますと、まず素早く撮れます(マニュアル
フォーカスは勿論のことオートフォーカスも早い)、単三電池2本で動きます
(エネループ可)、ストロボモードはデフォルトで発光禁止、レンズが30mmと
広角寄りでありスナップにも最適、ボディの左右に両吊用ストラップ金具がある、
独特なシャッター音、気軽に扱える等、普段からに持っていく度合いも多く、
大変気に入っています。
※このフードは上部にツバがあるので、撮影の時フードを
着けっぱなしかどうかファインダーから確認できます。
レンズは単焦点のトリプレットレンズでF3.9、写りに関して言えば、
深みのある色合いや周辺光量落ちが楽しめます。
プログラムAE、Film:FUJICOLOR100(カラーネガ現像)
地鎮祭を撮影、画角が30mmなので広く撮れるのが嬉しい。
35mm絞り優先AE(F22)、Film : Fuji PROVIA100F(リバーサル現像)
白川水源を撮影、3群3枚のシンプルな構成のレンズで、シャープに描写します。
Film : Kodak DYNA High Color100(リバーサル現像)
マニュアルフォーカスで虹を撮りました、遠景も申し分のない解像度です。