トイカメラの教科書第60回「構図のいろは」


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こんにちは雨樹一期です。今年がはじまって、早二か月。桜はすぐ散って、夏は一瞬で終わり、今年も終わっていきそうです。今年は明確な成長の証を刻みたいです。
さて、過去のコラムで正面から撮りましょうと書いたことありますが(詳細)、今回はそれよりも基礎的な構図のコラムに致します。
まずその前に、LC-AやHOLGAやHORIZONなど、僕が使うカメラはいずれも視差が出ます。これはレンズとファインダーが別だからです。レンズを指で全部隠しても、ファインダーでは普通に見えています。その差は気になるほどではないけど、近くのものを撮るほど顕著に出てきます。
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一眼レフはレンズを通る映像を内部のミラーで反射させ、ファインダーに写すので視差はありません。ちなみにミラーレス一眼はそのミラーを除いて軽量化したもので、レンズを通った像をデータにしてファインダーに写し出しています。視差はないけど、映像にするまで若干のロスはあります。スマホでもロスがありますよね。些細なものだけど僕はそれがちょっと気になります。
話がそれましたが、その視差があるカメラだと構図を気にしても少しズレは出る可能性があります。
こんなこと書いたら怒られるかもしれませんが、構図なんてだいたいこれくらい、みたいなとこもあるので気にせずいきましょう(笑)。


○日の丸構図
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JAPANですね。被写体を真ん中に配置する構図です。一番撮りやすくて安定感もありますが、どうしても面白味に欠けます。基本的にカメラのレンズは中心が一番キレイに撮れます。外に行くほどボケます。HOLGAのレンズなんかはその特徴が強く出ていますよね。それも気にするほどではありませんが、真ん中に被写体を持ってくるというのは間違いではありません。見せたいものが明確になりますからね。
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「いずれも主役はど真ん中ですが、虹、桜の木、カモメのシルエットがアクセントになっていますね。背景に気を配って脇役を作ることで、日の丸構図でも効果的になります。」


○三分割構図
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これも定番構図ですね。日の丸に比べると視線の流れも出ます。左下に余白も出来ていいですね。撮りたいものを中心からズラしただけで随分変わります。無難で簡単だけど効果的ですね。
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しっかりと交点になるようにしないとダメ、ということもないので左下、右上などちょっと寄せて撮るだけで大丈夫です。


○二分割構図
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中央から水平線。もしくは垂直線を引き、二分割する構図です。一方をシンプルにするほど、もう一方に視線が集中されるので、取り方次第では面白くなりますね。
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カメラを地べたに置いて撮ると地面と二分割になります。反射も利用するとお手軽で効果的です。


○斜め二分割構図
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斜め方向に分割するので先ほどの縦横で切るよりも、視線の動きを出すことが出来ます。個人的にですが、僕が一番よく使っている構図です。
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癖なのか、利き目が関係しているのか、僕は左下から右上への分割ばかりでした。でも、左から右の方が流れは自然に見ることが出来ますね。


○三角構図
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被写体を三角形になるように配置した構図です。地の部分が広いので安定感もあり、上方向に視線も流れ、力強さも生まれます。分かりやすく考えると富士山ってどっしりしていますよね。人間の目って意外と単純です。
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写真上部に頂点がくるように配置しましょう。ただこの構図も日の丸と同じく、ちょっと面白みには欠けてしまいますね。


○逆三角構図
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先ほどとは逆に天の部分が三角形の底辺になる構図です。地の部分が尖って不安定で恐怖感があり、写真にインパクトが生まれます。意図的に撮らないとなかなか撮れません。
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三角を逆に見るというのに人の目は慣れていません。デザイン的なレイアウトとしても使いませんよね。でも、その不自然さがハっとさせます。

構図は細かく分けると他にもあります。撮り方によってはどちらにも当てはまる構図も出てきます。気にし過ぎるとわざとらしくなってしまいます。撮影も進まず、楽しめません。ただ、知らないより知っている方がいいので、ちょっぴり意識しつつ、自然と身に付けていくのが一番です。
この中では3分割構図は簡単で効果的です。いつもは中心に被写体を置いていたなら、それを少しズラして撮るだけです。背景はシンプルな方がいいですね。写真の中に余白や視線の流れを作ることが大切です。
また、データで見るのではなくプリントもしてみましょう。データで一枚一枚見るよりも、プリントした写真を並べて全体で見ることで、自分の撮り方や欠点なども分かりやすく、結果的には上達も早いです。


さて、私事ですがそんなプリントした写真をたくさんお見せします。久しぶりに個展をやります。東京、熊本で開催したトイカメラ遊園の第三弾になります。
ヒカリのキセキ
今回は大阪の扇町にあるボダイジュカフェというカフェギャラリーで開催。店内も広く、写真点数も多く、ギャラリースペースもあり、オムライスやまるごとレモンスカッシュが絶品ですので、きっとご満足頂けるかと思います。
梅田からも近いので関西の方はぜひぜひお立ち寄り下さい。昨年末に刊行された「猫とビートルズ」に使用されている猫写真の展示も致します。

日程:2017.3.14(火)〜4.10(月) 11:00〜18:00

 

*最終日は15時まで
*カフェ貸し切りの日があります。ご来場の前にカフェHPにて予約状況を御確認下さい。

場所:ボダイジュカフェ/Bodaiju Cafe

〒530-0026 大阪府大阪市北区神山町1-5扇町公園ビル1F  TEL : 06-6361-3303 HP : http://www.bodaiju-cafe.com/ 地下鉄堺筋線扇町駅6番出口より梅田方面に徒歩3分  各線梅田・泉の広場より扇町通りを扇町公園に向かって徒歩10分  □Facebookイベントページ https://www.facebook.com/events/395758600791853/
主催:株式会社トイラボ
演出:SORA Synesthetic Design Studio
ヒカリのキセキ裏


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雨樹 一期(あまき いちご)
1977年生まれ。大阪出身のプロ・トイカメラマン。観覧車写真家。トイカメラならではの色彩と、淡く鮮明な表現を自在に操り、写真を通してどこか懐かしくポエティックな視覚世界を表現する写真作家。東京ドーム『SPA LaQua』にて環境映像作品「心の観覧車」の上映。WEBや雑誌にてトイカメラコラムの連載。携帯のきせかえツール、スマートフォンのきせかえカレンダーへのコンテンツ提供。電子書籍の出版。東京、大阪、パリで写真展の開催。トイカメラ講師など、幅広い活動を展開中。書籍に「しあわせの観覧車」「一期一会」など。

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