雨樹一期のトイカメラの教科書 第46回 トイカメラの上達方法その5「カメラの特性を知る」


こんにちばんは、雨樹一期です。トイカメラの上達方法も今回で5回目となります。
第一回は距離を合わせることを。
第二回はフィルムの保存方法や装填した後の注意点を。
第三回はフィルムカメラを楽しむための裏ワザを。
第四回は露出について書きました。

全部大切なので、このコラムを初めて読んだ方は、第一回から目を通して下さいね。

さて、「今回はカメラの特性を知る」です。トイカメラといってもたくさんあります。どれか買うか悩んでいる方もいれば、買ったけど上手く撮れない方もいます。そこでもう一度振り返ってみて、自分がどんな写真を撮りたいかを考えてみましょう。
そんなこと言われても難しいという方は、単純にどの描写が好きかで、カメラの購入を検討してみて下さい。
いま持っているカメラより、こっちの方が好きと思えば、それを買っちゃいましょう。トイカメラは一台より、二台持ち以上の方が絶対楽しめますよ。
ということで、個人的な意見ではありますが、オススメ度もふまえてご紹介していきますね。
ちなみにトイカメラの定義は『プラスチックで出来た安価なカメラ』ですが、今回は正確にはトイカメラではないものも含め、僕が所有している遊び心があるカメラを紹介していきます。
LC-A

LOMO LC-A
オススメ度 ★★★★★
35mmフィルム使用

トイカメラで一番人気ですね。電池は必要ですが、露出がオートなので初心者にも扱いやすく、どんなシーンでも撮影することが出来ます。描写も緩すぎず、ピントもしっかり合います。でもデジタルみたいな堅さもなく、トイカメラ特有の周辺光量落ちもします。値段は少しお高めですが、これを一台持っていれば間違いなし、とオススメ出来るカメラです。クロスプロセスや多重露光との相性も抜群ですね。
とにかく、僕はこのカメラに出会えて良かったです。
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1300
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HorizonPerfect
HORIZON PERFECT
オススメ度 ★★★★☆
35mmフィルム使用

130度の超パノラマで撮影出来るカメラです。ゼンマイ仕掛けで、レンズ部分が左から右にスイングしながら撮影していきます。露出はマニュアルなので、使いこなすには少し難易度はあがりますが、LC-Aと同じくいろんなシーンでも撮影が可能。とにかく広い!空が、花畑が、やばいっ!!ファインダー覗くだけで感動します。一度このカメラを持つと、もう手放せなくなります。
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lubitel166+
LOMO Lubitel166+
オススメ度 ★★★★☆
ブローニ、35mmフィルム使用

ブローニと35mmどちらも使用することが可能です。僕はほぼブローニでしか撮りませんが、35mmで撮影するとパーフォレーション(フィルムの穴の部分)まで撮影が出来ます。遊び心のある二眼レフですね。
フルマニュアルなので難易度は高くなりますが、とても勉強になります。トイカメラのピント合わせは基本的には目測ですが、Lubitelはしっかり合わせることが出来ます。二眼レフの割にはとても軽量です。
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SprocketRocket
SPROCKT ROCKET
オススメ度 ★★★☆☆
35mmフィルム使用

ロモグラフィーの製品。パーフォレーションまで撮影出来るパノラマカメラです。『HORIZON』と『Lubitelの35mm使用時』の状態を足して、3くらいで割ったような感じでしょうか。
ピントは中心に合います。サイドになるに連れてボケていき、同時に暗くなります。シャッタースピードは1/100で固定なので、少し暗いシーンは苦手ですね。
ノスタルジックで味のある写真が撮れます。出番こそ少なめですが個人的にはかなり好きなカメラです。生産終了しているので、在庫がある内に。
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sprocket20
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holga
HOLGA120GCFN
オススメ度 ★★☆☆☆
ブローニ使用

トイカメラの王様ですね。ホルガはホルガでしか撮れない写真になるので、僕にとって手放せないカメラ。なのに、オススメ度が星2つなのは上手く撮るのが難しいから。買ったけど家で眠らせている方が最も多いトイカメラです。
上記のSPROCETと同じくシャッタースピードは1/100。中心ピントなので、被写体を真ん中に配置するのがコツ。カラフルなものが多い遊園地などと相性が良く、少し高い位置から撮るとミニチュア風にも。「120GCFN」の『G』とはガラスレンズのこと。ガラスの方が、ピントがクッキリになるので、『G』が付いているものをオススメ。『FN』はカラーフラッシュです。
ホルガは35mm版もありますが、ブローニの方がレンズの特徴が出ます。
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DianaMini
Diana+,Diana Mini
オススメ度 ★☆☆☆☆
Diana+はブローニ使用
Diana Miniは35mm使用

トイカメラの女王様といったところでしょうか。外観のデザインもさまざまで、空の模様や、キティーちゃんなどがあり、見た目はとても可愛いです。それに惹かれて購入する女子が多いのも特徴。「トイカメラ=お洒落」という流れもDianaが作り出したのかも。
プラスチックのレンズなので、描写はゆるゆるです。シャッタースピードは1/60なので手ぶれも多くなり、ピントをしっかり合わせるのが難しいです。光漏れしやすいのも特徴です。
このカメラがダメだということではなく、Dianaだって味があります。あくまで個人的にですが、トイカメラの緩さは好きだけどもう少しピントは合わせたいので、使用頻度がほぼ皆無。ということで、オススメ度は低め。

・Diana+
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・Diana Mini
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他にもたくさんトイカメラはあるのですが、主なのが以上の6種類。HORIZONはかなりオススメなのですが、それ一台だと心もとないので、どちらかと言うと二台目に欲しいカメラですね。やはりメインのトイカメラとなると、断トツでLC-Aになってきます。LC-Aオンリーでも充分なポテンシャルを持っています。コンパクトで鞄にも入るので、気軽に持ち出せるのもいいところ。会社の通勤にもぜひ持って行って欲しいです。
値段も大切ですが、そこで購入を決めて上手く撮れないと、飾り棚行きになることもあります。LC-Aなどは高いですが、高い分すぐにはやめません(笑)。それぞれの描写で、自分がどういう風な写真を撮りたいかでご購入を検討してみて下さいね。
HPにサンプル写真を掲載しているので、そちらも合わせてご覧下さい。
http://www.amaki15.com/gallery.html


さて、私事コーナーですが、現段階で決まっているイベントは特にありません。来年に向けて検討中なのが、広島(尾道)でワークショップ、名古屋で個展、大阪でフィルムトイカメラ教室の中級編です。大阪はほぼ決定していて、1月にはスタートしたいなと。広島は暖かくなってから。名古屋はまだ未定ですが、次に個展をするなら名古屋になりそうです。後は、東京で多重露光ワークショップもやりたいな。
ブログやFacebookにて随時告知していきますので、チェックして頂けたら嬉しいです。それでは寒くなってきましたが、風邪を引かぬ様、暖かい格好をして撮影に励みましょう。


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雨樹 一期(あまき いちご)
1977年生まれ。大阪出身のプロ・トイカメラマン。観覧車写真家。トイカメラならではの色彩と、淡く鮮明な表現を自在に操り、写真を通してどこか懐かしくポエティックな視覚世界を表現する写真作家。東京ドーム『SPA LaQua』にて環境映像作品「心の観覧車」の上映。WEBや雑誌にてトイカメラコラムの連載。携帯のきせかえツール、スマートフォンのきせかえカレンダーへのコンテンツ提供。電子書籍の出版。東京、大阪、パリで写真展の開催。トイカメラ講師など、幅広い活動を展開中。書籍に「しあわせの観覧車」「一期一会」など。

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