雨樹一期のトイカメラの教科書 第24回 「LomoChrome Purple XR 100-400」

こんにちばんは、雨樹一期です。ここんとこ随分涼しくなりつつありますね。夏が好きで冬が嫌いな僕にはちょっと寂しくもありますが、秋は撮影日和なのでちょっと楽しみでもあります。誰かコスモス畑に連れてって。
夏と言えば新緑の季節ですが、そんな緑色を紫に変えちゃうフィルムがロモグラフィーから発売されました。LomoChrome Purple XR 100-400です。とりあえずフィルム二本、早速試し撮りをしたのでご紹介を。
ロモグラフィーサイトでは「カラーインフラレッド写真と似た効果が〜」とありますが、このインフラレッドとは赤外線のことです。通常は赤外線フィルムで撮影する時はレンズフィルターが必要なのですが、LomoChrome Purpleはその必要がありません。ごく普通のネガフィルムです。といっても、そもそもインフラレッド効果がどういうものか分からないですよね。馴染みもありません。赤外線撮影なんてしません。てことで難しい解説はさておき、LomoChrome Purpleで撮ればこういう写真が出来ますよ〜ってコラムにしたいと思います。
まず一番効果が分かりやすいのが緑色ですね。葉っぱも芝生も紫です。なんていうか、もう別世界ですね。色のバランスなんてあったもんじゃありません。せっかくの緑の絨毯が。虹の写真がー。あー、でも観覧車はちょっと格好いいー。そんな感じです。
クロスプロセスした訳でもなく、普通のネガのノーマル現像でここまで違う表現が出来ることには驚きです。




青空も撮ってみました。水色〜薄い緑ですね。逆光で撮ると水色に。順光で撮ると薄い緑といった感じですかねー。まだ実験材料が少なくて断定は出来ませんが。その傾向の写真が多かったです。
また、普通のネガフィルムに比べるとコントラストは強めです。なのでシルエットもクッキリ出ます。こういった部分は実に僕好み。

◆ 逆光


◆ 順光


室内でも撮ってみたんですが、アンダーに撮った方が雰囲気がいいで感じでした。露出はLOMO任せだったので偶然ではありますが。光の強い部分が白くぼやけることをハレーションといいますが、これもいい効果ですねー(ほんとは写真としてはダメなんだけど)。やはりトイカメラ向けなフィルムですね。とりあえず色々と撮りましたが、まともな発色をすることはありませんでした。クロスプロセスでも出ない色なんですよね。レトロなようで、やっぱり違うような。とにかくなんともいえない色です。




LomoChrome Purple XR 100-400と、感度の表示が100-400となっていますね。ロモグラフィーのサイトでは感度は400と書いていましたが、とりあえず僕は400で撮影、半分を200でと試したんですが、んーさほど違いが分かりませんでした。
以下、段階露光しています。左から100、200、400です。色味的な違いはあまりありませんね。

使ってみた感想ですが思ったほど悪くなかったです。なんて上から目線っぽくなっちゃっていますが、発売前から特に興味が沸かないフィルムだったんですね。新たに発売するのならめっちゃ鮮やかなネガフィルムを作って欲しかったし、クロスププロセスでいい色を出してくれたX-PRO100を再販して欲しかったです。で、まぁどうせあまり使わない、というか一度も使わないかもなって思っていたんですが、使ってみるとそこまで悪くはない。上手くはまれば面白い写真やいい写真も撮れそうです。ハイコントラストな部分や空の水色、室内での撮影。適当にパシャパシャ撮った割にはとても良かったですから。

こういった変わり種フィルムって僕は曇った日の撮影に使いがちなんですが、晴れていてかつ雲がある日の方が相性はいいかもしれませんね。あと、虹が出たのにこのフィルムを入れてるとショックです。ちゃんとした写真を撮りたい時はこのフィルムを使うのはやめた方がいいですね〜。でも、いろんなカメラ持って撮影に行くなら、そのどれかに一本使ってみるのはいいと思います。35mmだけでなくブローニでも発売されているので、Diana+なんかとはとても相性が良さそうですよ。


さて、私事です。アートリンク 上野-谷中にてトイカメラ写真展を開催致します。DMもやっとこさ完成。裏面の情報量が多いですが、それだけいろいろやりますってことです♪

「雨樹一期の虹色遊覧舎」〜見て、感じて、写して、あじわう。五感で遊覧するトイカメラ写真展」個展あり、参加型グループ展あり、ワークショップありのとても面白いイベントになるかと思います。
会期が一ヶ月と長いので、展示も入れ替えます。週末にはカフェも入り、珈琲も飲めちゃいます。フォトカードやオリジナルのトートバックなどの販売も致します。一般参加のトイカメラのグループ展も開催します。ロモキノムービーの上映会もあります。

そして、10/5(土)には東京では初のワークショップも開催します。トイカメラのVivitar Ultra Wide&Slimを使って、谷中の街を一緒に撮影会に出かけましょう。撮影会前には少しレクチャーも致します、カメラも貸し出し、フィルムも当日にお渡し致しますので初心者の方もお気軽にご参加下さい。その日に撮った写真から一枚お気に入りを選んで頂き、それをトイラボさんがパネルにしてくれます。そして、10/19(土)からギャラリーに展示致します。現像代も込みで会費は4,000円ととってもリーズナブルです。19日は講評会&展示をしますが、来れない方の作品もこちらで設営致します。トイカメラをお持ちの方は持参で参加も可能です。その方は3,500円になります。

ワークショップは三部制です。午前中・昼・夕方と撮影会のコースもそれぞれ違います。時間によって移り変わる光と谷中の街並み、それをみなさんがどう捉えて、どんな展示になるのか楽しみです。もちろん三部とも参加もオッケーです。めっちゃ疲れると思いますが(笑)、そういう方が居てくれたら僕は嬉しいです。参加受付はまもなくはじまると思います。

一般参加型のグループ展についての詳細については、もうすぐ決まるかと思います。もろもろとブログやFacebookなどで発表致しますので、宜しくお願いします♪

プログラム

【作品展示】
・ 9月28日(土)~10月 9日(水):「観覧車とコスモス」
・10月11日(金)~10月17日(木):「猫・一期一会」
・10月19日(土)~10月31日(木):「谷中遊覧写真」
※10/11~17:トイカメラグループ展同時開催予定。
※10/20~31:下記ワークショップ参加者による

「みんなのトイカメラ写真展」同時開催。

【ロモキノムービー作品上映会】
・10月11日(金)~10月14日(月)17時~連日数回上映予定。

【虹色遊覧舎カフェ&マーケット】
・会期中の毎週金、土、日、および祝日に開催(10/18(金)を除く)

9/28~30、10/25~31は連日開催予定。
【ワークショップ「上野-谷中トイカメラ探検隊」】(実行委員会主催企画)

*参加事前応募制
・撮影会:10月5日(土)
・講評会:10月19日(土)
※応募、詳細お問い合わせ先:art-Link上野-谷中2013実行委員会
E-Mail : artlink97@yahoo.co.jp
URL : http://artlink.jp.org

予定には変更が生じる場合があります。詳しくはK’s Green Gallery
TEL:03-3823-0901 担当熊井までお問い合わせ下さい。

 

メインキャスト

■ 雨樹一期 (写真・ワークショップ講師)
世界初のプロ・トイカメラマン。観覧車写真家。
トイカメラ・フォトのパイオニア。「虹色遊覧舎」の猫好き座長。
* オフィシャルサイト http://www.amaki15.com/

■ SORA Synesthetic Design Studio (企画・プロデュース)
「五感にひびく価値の創造」をテーマに、クリエーター連携による
「共感覚価値創造デザイン」の研究・創造活動を展開中。新井敦夫が主宰。
* Facebookpages https://www.facebook.com/SORA.SDS

■ togomama (カフェ運営・物販協力)
“mamagoto”プロデューサー。30年間“mamagoto”して、30年後に
集大成のカフェを創るプロジェクト、togomamaカフェを主宰。
* ブログ http://wave.ap.teacup.com/togomamacaffe/

■ トイラボ (現像・プリント・パネル制作協力)
アナログの品質とデジタルの利便性が一つになったユニークなフィルム
サービスを通して、写真の楽しさを世界に届けている。
* HP http://www.toylab.jp/

■ 熊井千代子(プロモーター)
上野桜木で創業約300年の歴史ある畳屋(現在工務店)
㈱クマイ商店が運営するK’s Green Galleryのオーナー。
* HP http://www.kumaishouten.com

 

ストーリー

この「虹色遊覧舎」は、
トイカメラ写真に夢を託した、雨樹一期一座が企てる、
ファンタジック・レトロチック・ドリーミーな遊覧写真座。

ある時は、トイカメラ写真の芸術小屋、
ある時は、活動写真の豆劇場、
ある時は、トイカメラ探検隊の基地、
ある時は、まちなかのほっこりカフェ …
まるで千変万化、虹色の如く彩り鮮やか。

この秋、一座が谷中にやってくる…
これは、巧妙に仕掛けられたドラマツルギーなのか!?
とにかく、ご期待あれ!!


■ プロ・トイカメラマン雨樹一期オフィシャルサイト
http://www.amaki15.com/

■ トイカメラ日和
http://amaki15.blog90.fc2.com/

■ 猫レシピ
http://cat.amaki15.com

■Twitter
http://twitter.com/amaki15

■Facebook pages
http://www.facebook.com/amaki15

雨樹 一期(あまき いちご)
1977年生まれ。大阪出身のプロ・トイカメラマン。観覧車写真家。トイカメラならではの色彩と、淡く鮮明な表現を自在に操り、写真を通してどこか懐かしくポエティックな視覚世界を表現する写真作家。東京ドーム『SPA LaQua』にて環境映像作品「心の観覧車」の上映。WEBや雑誌にてトイカメラコラムの連載。携帯のきせかえツール、スマートフォンのきせかえカレンダーへのコンテンツ提供。電子書籍の出版。東京、大阪、パリで写真展の開催。トイカメラ講師など、幅広い活動を展開中。書籍に「しあわせの観覧車」「一期一会」など。

「トイカメラの教科書」に掲載されているすべての画像・文章は著者の雨樹一期様が所有しています、許可無く無断で複製・配布することはご遠慮下さい。